
妖怪名
枕返し(まくらがえし)
主な特徴
枕返しは、夜間に人々の枕をひっくり返す、または枕の位置を変えて人を驚かせるとされる小柄で目立たない妖怪です。
多くの目撃談では、小さな子どもの姿や、座敷童のような可愛らしい外見で描かれています。
幽霊に近い存在ともされ、霊的な干渉によって人の睡眠を妨げることが目的とされます。
出現場所
神社・寺院, 墓地, 村・町, 家屋
関連都道府県
全国
能力・行動
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枕をひっくり返す力
夜中に眠っている人の枕を動かすことで、睡眠を妨害したり、不吉な予兆を与える。 -
夢への干渉
夢の中に現れて、不思議な映像や感情を植え付けるという伝承がある。 -
霊的な存在との接触のサイン
枕返しが現れると、家の中に他の霊的存在(幽霊・座敷童など)がいる前兆とも言われる。
危険度ランク
C(ほぼ無害)
物理的危害
なし
実際に怪我をさせるような行動はせず、ただ枕を動かす程度の悪戯が中心。
精神的影響
低(気味が悪い)
繰り返される不可解な枕の移動や夢への干渉により、精神的な不安や不眠症を引き起こすことがある。
遭遇確率
★★★☆☆
就寝中にのみ出現するとされ、特定の家屋や古い宿屋に出やすいという説あり。
伝承・歴史
枕返しの伝承は日本全国に広く分布しており、江戸時代の随筆や怪談にも登場します。
特に「枕がひっくり返ると不吉」という俗信と結びついており、死者の枕を北向きに置く葬儀習慣と関連付けられることもあります。
まくらがえしの仕業とされる現象は、座敷童や家付き霊と混同されることもしばしばです。
現代文化での登場
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アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』シリーズにて、可愛らしい悪戯好きな妖怪として登場
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ゲーム『妖怪ウォッチ』では「まくら返し」の名でユニークな妖怪キャラ化
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一部のホラー映画や都市伝説系YouTube動画でも言及あり
遭遇したらどうすればいい?
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枕の下に塩を置く
魔除けとして広く使われる方法。まくらがえしなどの霊的存在を遠ざけるとされる。 -
就寝前に仏壇や神棚に手を合わせる
家の中の霊的エネルギーを浄化し、悪戯を避ける効果があると信じられている。 -
枕の向きを北にしない
北枕は死者に用いる配置とされ、不吉を呼びやすい。まくらがえしの出現を招くとも。