
妖怪名
件(くだん)
主な特徴
件(くだん)は、牛の体に人間の顔を持つ妖怪であり、未来を予言する存在として知られる。
特に「大災害や戦乱が起こる前に現れ、その予言は必ず当たる」とされ、予言を告げた後すぐに死んでしまうという特徴を持つ。
善悪の概念を超越した存在であり、ただ淡々と未来を語る。姿形は恐ろしいが、直接人に害を加えることはない。
出現場所
村・町
関連都道府県
全国
能力・行動
- 未来予知
戦乱・疫病・天災などの重大な出来事を予言する。
その予言は100%当たるとされる。 - 短命
予言を告げた後、すぐに死んでしまう。 - 人語を話す
普通の動物とは異なり、人間の言葉を流暢に話す。 - 神聖視されることもある
一部の地域では「件の姿を描くと災厄を回避できる」とも信じられている。 - 牛の姿をしているが、人間の意識を持つ
知能が高く、人間の歴史や運命を見通しているかのような発言をする。
危険度ランク
C(ほぼ無害)
物理的危害
なし
攻撃性はない。
精神的影響
中(恐怖・呪い)
予言を聞いた者は、強い不安や恐怖に襲われることがある。
遭遇確率
★☆☆☆☆
非常に稀にしか現れない。
伝承・歴史
件の伝説は江戸時代後期から記録されており、特に戦争や大飢饉、疫病が流行する前に出現したという記録が残っている。
たとえば、幕末(19世紀)には「件が現れ、世の中が大きく変わると予言した」という話が広まり、その後明治維新が起こったとされる。
また、昭和初期の戦時中にも「件の予言があった」との噂が流れたが、具体的な記録は少ない。
一方で、「件の絵を持っていると厄災を避けられる」という信仰もあり、江戸時代には件の絵が護符として売られることもあった。
現代文化での登場
- 『ゲゲゲの鬼太郎』
妖怪として登場し、未来を予言する役割を持つ。 - 『妖怪ウォッチ』シリーズ
予言を告げる妖怪としてキャラクター化されている。 - 『鉄腕アトム』
未来を予見する存在として件をモチーフにしたキャラクターが登場。 - オカルト・都市伝説
戦争や大災害の前に「件の予言があった」とネット上で噂されることがある。
遭遇したらどうすればいい?
- 予言の内容を冷静に受け止める
件の予言は当たると言われるが、過度に恐れない。 - 護符として絵を持つのも一つの方法
江戸時代には件の絵が厄除けとされた。 - 畏敬の念を持つ
件は神聖視されることもあり、粗末に扱うと祟りがあるという伝説もある。