妖怪名
豆狸(まめだぬき)
主な特徴
通常の狸よりもはるかに小さく、体長は犬や猫程度、あるいはそれ以下とされる。
外見は愛嬌のある仔狸のようであり、一見すると無害で非常に愛らしい印象を与える。
出現場所
山, 家屋, 森・竹林
関連都道府県
大阪府, 兵庫県, 徳島県
能力・行動
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陰嚢(金長)の拡張
自身の陰嚢を八畳敷き(あるいはそれ以上)の広さにまで大きく広げることができる。 -
幻術と化け術
広げた陰嚢を使って部屋や幻の建物を造り出し、人間を欺く。また、商人の姿などに化けて人間社会に紛れ込むこともある。 -
酒への執着
酒を非常に好み、夜な夜な酒屋に忍び込んで酒を盗み飲む。
豆狸の最大の特徴は、その小さな体躯に反して、自らの陰嚢を自在に広げる怪異能力にある。
この広がった皮膚は単なる敷物ではなく、幻の座敷や家屋を構成する壁や床となり、旅人や通りがかった人間を招き入れて一杯食わせる。
知能は高く、人語を理解して商人の丁稚などに化けるが、本来のサイズが小さいため、どこか詰めが甘く正体を見破られることも少なくない。
危険度ランク
C(ほぼ無害)
物理的危害
低(軽傷)
人間を直接襲って傷つけるような獰猛さは持たない。ただし、化かされた人間が幻の酒と騙されて泥水を飲まされたり、肥溜めに落とされたりするなどの実質的な実害(不衛生・体調不良)を被るケースはある。
精神的影響
中(恐怖・呪い)
怪異に遭遇した恐怖よりも、豆狸の悪質な悪戯や幻術によって「騙された」と知った際の精神的ショックや、周囲からの羞恥心によるダメージが大きい。
遭遇確率
★★☆☆☆
伝承・歴史
江戸時代の奇談集『絵本百物語』などに記述が見られる。
特に関西地方の伝承に深く根付いており、徳島地方では他人の家に憑りつく「持狸(もちだぬき)」の一種としても知られ、憑かれた家は富むが、粗末に扱うと没落するとされた。
また、山陽地方や近畿の酒蔵では、酒の味が変わる怪異の原因として豆狸の仕業が噂されることが多かった。
現代文化での登場
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針や尖ったもので床(陰嚢)を刺す
豆狸が造り出した幻の座敷は、彼の「陰嚢の皮膚」そのものである。そのため、怪しい座敷に入ってしまった際は、畳にタバコの火を押し付ける、あるいは針などの鋭利なものを突き刺すと、豆狸は激痛に耐えかねて悲鳴を上げ、幻術が解けて正体を現す。
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好物の酒や食べ物で懐柔する
本来は臆病で酒好きな気質であるため、良質な酒を供えることで悪戯を収めさせ、逆に家の守り神とすることも可能である。