岩魚坊主(いわなぼうず)

岩魚坊主(いわなぼうず)擬人化イラスト

妖怪名

岩魚坊主(いわなぼうず)

主な特徴

殺生を禁じる僧侶の姿をしているが、その正体は巨大なイワナの化身である。

深山の渓流に現れ、釣り人に殺生を止めるよう説法を説く姿が目撃される。

出現場所

関連都道府県

東京都, 長野県, 岐阜県

能力・行動

  • 変化能力
    巨大なイワナから、黒い衣を纏った僧侶の姿へと自在に姿を変える。

  • 大食漢
    僧侶の姿で振る舞われた食事を異常な量平らげる。特に毒キノコ(スズタケなど)を平気で食べる描写が多い。

  • 水中適応
    正体が魚であるため、水中での移動速度は極めて速く、滝を遡上するほどの力を持つ。

危険度ランク

B(警戒すべき)

物理的危害

中(危険)

基本的には説法による警告に留まるが、正体を見破られたり、警告を無視して乱獲を続けたりする者に対しては、水中に引きずり込む、あるいは命を奪うといった報復を行う。

精神的影響

低(気味が悪い)

遭遇した者に畏怖の念を抱かせるが、悪意のない者に対して精神的な汚染を及ぼすことはない。

遭遇確率

★★☆☆☆

伝承・歴史

美濃国(岐阜県)の「岩魚の怪」や、東京都奥多摩の「岩魚の坊主」などが有名である。

釣り人がイワナを釣りすぎた際や、大きなイワナを釣ろうとした際に現れ、無益な殺生を戒める教訓的な性格が強い。

江戸時代の怪談集や、柳田國男の著作にもその類話が記録されている。

現代文化での登場

『まんが日本昔ばなし』などの映像作品で取り上げられるほか、釣りや自然をテーマにしたファンタジー作品において、守護神的な立場で登場することが多い。

遭遇したらどうすればいい?

  1. 殺生の停止
    僧侶が現れたら即座に釣りを止め、その場を離れる。殺生を止めることが最大の回避策である。

  2. 正体を追求しない
    相手が妖怪だと気づいても、あえて指摘せずに敬意を持って接する。正体を暴こうとすると危害を加えられる恐れがある。