八岐大蛇(やまたのおろち)

八岐大蛇(やまたのおろち)擬人化イラスト

妖怪名

八岐大蛇(やまたのおろち)

主な特徴

八岐大蛇(ヤマタノオロチ)は、日本神話に登場する巨大な蛇の妖怪で、八つの頭と八つの尾を持つ恐ろしい怪物。

全長は山や谷を覆うほど巨大で、体には苔や樹木が生えており、目は燃え盛る炎のように赤いと伝えられる。

この妖怪は川や湖の近くに住み、村を襲って生贄を求めるとされる。

最も有名な伝説は、島根県の斐伊川(ひいかわ)流域で語られる「スサノオノミコト(素戔嗚尊)による討伐」の神話である。

出現場所

山, 川, 湖

関連都道府県

鳥取県, 島根県, 山口県

能力・行動

  • 巨大な体躯
    八つの頭と尾を持ち、山のように巨大。
    川や湖を飲み込むほどの大きさ。
  • 毒を操る
    毒の息を吐き、周囲の土地や川を汚染する。
  • 不死身の再生能力
    切られてもすぐに再生するが、唯一の弱点を突かれると倒れる。
  • 暴食
    村を襲い、毎年生贄を要求する。
  • 神々との関係
    伝説では、スサノオノミコトによって討伐され、剣「天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)」が発見された。

危険度ランク

S(最強)

物理的危害

高(致命的)

尾の一振りで山や川の地形を変えてしまうほどの力を持つ。

精神的影響

高(精神崩壊・死)

目撃した者は恐怖に陥り、正気を失うこともある。

遭遇確率

★☆☆☆☆

神話の存在だが、各地で伝承が残る。

伝承・歴史

八岐大蛇の伝説は、日本神話に登場するスサノオノミコトによる討伐の物語として知られる。

島根県の斐伊川流域に伝わるこの神話では、毎年娘を生贄に奪う巨大な大蛇をスサノオが退治し、最後の娘であるクシナダヒメを救ったとされる。

スサノオは策略を用い、大蛇に強い酒「八塩折の酒」を飲ませて酔わせた後、剣を振るい討ち取った。その際、大蛇の尾から神秘の剣「天叢雲剣(後の草薙剣)」が現れ、これが日本三種の神器の一つとなった。

この伝説は、洪水を鎮める神話的な象徴とも考えられ、日本各地に類似の龍退治伝説が残る。特に島根県ではこの神話にゆかりのある地名や神社が多く、現在も八岐大蛇を祀る文化が続いている。

八岐大蛇(ヤマタノオロチ)討伐伝説の詳細はこちら

現代文化での登場

  • 『モンスターハンター』シリーズ
    八岐大蛇をモチーフにしたモンスターが登場。
  • 『Fate/Grand Order』
    八岐大蛇の伝説を基にしたキャラクターが登場。
  • 『大神』
    ゲーム内に八岐大蛇をモデルとしたボスキャラが登場。
  • 『NARUTO -ナルト-』
    大蛇丸の技や設定に八岐大蛇の要素が反映されている。
  • 『ゴジラ』シリーズ
    『ヤマタノオロチ』をモチーフにした怪獣が登場することがある。

遭遇したらどうすればいい?

  1. 酒を用意する
    伝説では、大蛇は強い酒に弱いとされる。
  2. 直接戦わず、逃げるのが最善
    神の力を持つ存在であり、普通の武器では倒せない。
  3. 神社で祈る
    八岐大蛇を討伐したスサノオを祀る神社が各地に存在する。

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