
妖怪名
土蜘蛛(つちぐも)
主な特徴
土蜘蛛は、日本の古代伝承に登場する巨大な蜘蛛の妖怪で、異形の者として忌み嫌われた存在でもある。
人間の姿をとることもあるが、腕が何本もあったり、異様に長い手足を持つなど、蜘蛛の特徴を残していることが多い。
古代には、朝廷に従わなかった土着の民が「土蜘蛛」と呼ばれ、後に妖怪として語られるようになった。
出現場所
山, 家屋, 森・竹林
関連都道府県
京都府, 兵庫県, 奈良県, 岡山県, 福岡県
能力・行動
- 強靭な糸を操る
粘着力の強い糸で獲物を絡め取り、自由を奪う。 - 変化自在の姿
人間の姿に化け、旅人や武士を欺くことができる。 - 巨大な怪力
通常の人間をはるかに超える怪力を持ち、大岩を持ち上げることもできる。 - 知略に長ける
ただの怪物ではなく、策略を用いて敵を罠にはめることが多い。 - 人間を捕食する
夜になると村や城に忍び込み、人間を糸で絡め取って巣に持ち帰る。
危険度ランク
A(非常に危険)
物理的危害
高(致命的)
強靭な糸で相手の動きを封じ、動けなくする。
精神的影響
中(恐怖・呪い)
土蜘蛛の糸に絡め取られると、一生悪夢に悩まされるという伝説がある。
遭遇確率
★★☆☆☆
特定の地域での伝承が多いが、目撃談は少ない。
伝承・歴史
土蜘蛛の伝説は古く、『日本書紀』や『平家物語』にも登場する。
有名な伝承としては、奈良の大和国に現れた土蜘蛛を源頼光と四天王が討伐した話がある。
この土蜘蛛は巨大な体を持ち、糸を操って武士たちを苦しめたが、最終的に頼光の刀「童子切安綱」によって斬られた。
また、京都の鞍馬山にも土蜘蛛の伝説があり、かつて平安京に災厄をもたらしたという話が残っている。
現代文化での登場
- 『NARUTO -ナルト-』
土蜘蛛一族として登場。 - 『妖怪ウォッチ』
クモをモチーフにした妖怪キャラクターが登場。 - 『モンスターハンター』
土蜘蛛をモチーフにしたモンスター「ヤツカダキ」が登場。 - 『ペルソナ』シリーズ
召喚できるペルソナとして土蜘蛛が登場。
遭遇したらどうすればいい?
- 刀や鉄製の武器を持つ
伝説では、土蜘蛛は鋭い刃物に弱いとされる。 - 蜘蛛の巣が異常に多い場所には近づかない
土蜘蛛の縄張りの可能性がある。 - 火を使う
土蜘蛛は火を嫌うとされるため、松明などで対抗できる。