
妖怪名
灯篭火(とうろうび)
主な特徴
灯篭火は、夜道や墓地に現れる神秘的な鬼火の妖怪で、古い灯篭や神社の周囲を浮遊する青白い炎として目撃されることが多い。
通常の鬼火と異なり、灯篭の中に灯る火のように見え、風もないのにゆらゆらと揺れる。
この妖怪は人を導いたり惑わせたりする性質を持ち、時には道しるべのように先を照らすこともあれば、逆に人を迷わせることもある。
墓地や古い寺社に現れることが多く、時には灯篭に宿る霊が姿を変えたものとも言われる。
出現場所
神社, 墓地, 村・町
関連都道府県
京都府, 大阪府, 奈良県, 和歌山県, 岡山県
能力・行動
- 灯篭の火として現れる
風もないのに消えず、静かに揺れる青白い炎。 - 人を導く
夜道を歩く者の足元を照らし、安全に導くことがある。 - 人を惑わせる
灯篭火を追いかけると道に迷い、どこかへ誘い込まれる。 - 消えない炎
水をかけても消えず、手で触れることもできない。 - 霊的な存在
神社や墓地に宿る霊が灯篭火の姿をとることがある。
危険度ランク
C(ほぼ無害)
物理的危害
なし
直接的な害はないが、迷う危険性がある。
精神的影響
低(気味が悪い)
追いかけるといつの間にか見知らぬ場所に迷い込む。
遭遇確率
★★★★☆
古い神社や墓地ではよく目撃される。
伝承・歴史
灯篭火の伝承は古く、京都や奈良の寺社に多く伝わる。
特に古い石灯篭の周囲で目撃されることが多く、「この火を追うと道に迷い、朝まで帰れなくなる」と言われている。
また、岡山県の「化灯篭」の伝説では、ある村の灯篭から夜な夜な青い火が立ち昇り、村人たちを驚かせたという話がある。
この灯篭は何者かの怨念が宿っていたとされ、村人たちが供養すると火は現れなくなった。
現代文化での登場
- 『妖怪ウォッチ』シリーズ
鬼火のような妖怪として登場。 - 『夏目友人帳』
神社の灯篭に宿る妖怪が登場。 - 『陰陽師』シリーズ(ゲーム・小説)
霊的な火の妖怪として登場。 - アニメ・映画
和風ホラー作品で、霊的な灯火の演出として使われることが多い。
遭遇したらどうすればいい?
- 決して追いかけない
灯篭火を追うと、道に迷ってしまう。 - その場に留まり、夜が明けるのを待つ
灯篭火は夜にしか現れないため、朝になれば消える。 - 神社や墓地の灯篭には触れない
宿る霊を刺激しないため。