
妖怪名
燭陰(しょくいん)
主な特徴
燭陰は、「身体が蛇で顔は人間、赤い目で、まばたきをせず、まばゆい光を放つ」伝説の神秘的な妖怪。
昼と夜を司る存在であり、目を開ければ昼となり、目を閉じれば夜が訪れるとされる。
中国『山海経』に登場し、その影響は日本の陰陽五行思想や道教的な信仰にも波及している。
出現場所
山, 森・竹林
関連都道府県
不明, 福岡県
能力・行動
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昼夜を支配する眼
燭陰のまばたきは、世界の昼夜を切り替える力を持つとされる。霊的な象徴としての太陽と月の役割を果たす。 -
魂を照らす火光
目から放たれる光は、あらゆる虚偽や幻影を焼き払い、真実を映し出すとされる。陰陽師や修験者が霊視に使う呪具の原型とされた。 -
永劫の寿命
燭陰は「万年を生きる」と言われ、時を超えた知識と記憶を持つ。古代からの記憶を語る存在として崇拝されることも。 -
洞窟に宿る守護霊
高山の洞窟に籠もり、世の陰陽の均衡を見守る存在。人里には決して現れず、遭遇する者は極めて稀。
危険度ランク
B(警戒すべき)
物理的危害
なし
燭陰自体は攻撃的な存在ではないが、その光に無理に近づくと魂が焼かれる、あるいは霊視能力を失うといわれる。
精神的影響
中(恐怖・呪い)
真実を見ることによって精神が崩壊することもあり、嘘に生きる者や後悔を抱える者は、燭陰の光を浴びることで深い自己否定に陥ることがある。
遭遇確率
★☆☆☆☆
伝承・歴史
燭陰は中国最古の地理書『山海経』において、「北の果てにある鐘山の奥に棲む、日月を制する神獣」として登場する。
その巨体は千里に及び、声は雷鳴のように響き、眼は太陽のように燃えているという。
日本の古代陰陽道でも、その名が記録に登場する場面があり、「陰陽の均衡を保つ存在」「陰の力の具現」として、ある種の崇敬対象になっていたとされる。
現代文化での登場
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ゲーム『モンスターストライク』で「燭陰」が神獣として登場。
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アニメ・漫画においては、『封神演義』などの中国神話系作品に類似の存在が見られる。
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和風ファンタジー作品では、「洞窟に光を宿す蛇神」的なキャラクターとしてインスパイアされることがある。
遭遇したらどうすればいい?
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直視しないこと
目の光は魂に直接作用するため、真正面から目を見るのは危険。間接的な観察が推奨される。 -
心を清めて山に入る
燭陰に近づくには、儀式的な浄化が必要。悔いを持ったまま接触すると精神に悪影響がある。 -
願いや嘘を持ち込まない
真実を暴く存在であるため、欺瞞や欲を持った者には非常に厳しい存在となる。