
妖怪名
白児(しらちご)
主な特徴
白児は、真っ白な肌と白い着物をまとった子供の姿をした霊的存在です。
年齢は3〜5歳ほどの幼児に見えることが多く、無表情のままじっとこちらを見つめることが特徴です。
夜や霧の日に、山中の墓地や古びた家の中で現れるとされます。
出現場所
墓地, 村・町, 森・竹林
関連都道府県
福井県, 岐阜県, 滋賀県, 京都府
能力・行動
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視覚幻惑
見た者に幻覚を見せ、白児以外のものが見えなくなる。 -
霊的干渉
電気機器の誤作動、動物の異常行動など、霊的な現象を引き起こす。 -
精神感応
人間の深層意識に入り込み、悲しみや罪悪感を増幅させる。 -
泣き声による憑依
白児の泣き声を聞くと、弱い者は一時的に意識を失い、憑依されることがある。
危険度ランク
B(警戒すべき)
物理的危害
低(軽傷)
直接的な攻撃力はないが、階段から落ちる・転倒するなど、幻覚や驚きによる間接的な怪我の危険がある。
精神的影響
中(恐怖・呪い)
白児を目撃した人は数日間うなされ、重度の不安・悲しみに襲われることが多い。最悪の場合、過去の罪に悩まされ自責の念に囚われる。
遭遇確率
★★☆☆☆
主に旧家や古い墓地周辺での深夜に目撃されることが多いが、近年は遭遇例が減少傾向。
伝承・歴史
白児の伝承は主に近畿地方に伝わっており、幼くして亡くなった子供の霊が地縛霊として現れるというものです。
中には、捨て子や間引きされた子供の霊だという説もあります。
『近江国妖異記』などの文献には、「白き児童、夜に現れ、母を探すようにして哭く」との記述があります。
現代文化での登場
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アニメ「百怪奇譚」第7話にて登場(白無垢姿で幽霊の子供として描写)
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ゲーム『妖魔記録帳』にて、敵妖怪の一種として登場。状態異常攻撃「悲哀の泣き声」を使用。
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小説『霧深き山の白児』では中心的な怨霊として登場。
遭遇したらどうすればいい?
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声をかけない
白児に声をかけると、反応して姿を追ってくることがあるため厳禁。 -
塩と数珠を携帯
霊的存在であるため、伝統的な塩・数珠の力で干渉を弱める効果あり。 -
子供の玩具を置く
白児は子供の情念が残った存在のため、玩具に気を取られて消えることがあるという伝承がある。 -
背を向けずにその場を離れる
目を離した瞬間に背後から近づくことがあるため、ゆっくりと後退するように離れる。