覚(さとり)

覚(さとり)擬人化イラスト

妖怪名

覚(さとり)

主な特徴

山奥に棲む猿に似た姿の妖怪。

人間の心を読み、その内容をそのまま口にする。

旅人は自分の考えを先回りされ続け、次第に恐怖で動けなくなるという。

出現場所

山, 森・竹林

関連都道府県

山梨県, 長野県, 岐阜県

能力・行動

  • 読心術 — 相手の心を瞬時に読み取り、思考を口にする。
    → 隠し事や計画が即座に見破られる。

  • 心理的圧迫 — 長時間心を読まれることで、相手は疲弊・混乱する。
    → 山道で迷わせたり、行動不能に陥れる。

  • 俊敏な行動 — 山道を縦横無尽に駆ける敏捷性。
    → 捕まえることはほぼ不可能。

危険度ランク

B(警戒すべき)

物理的危害

低(軽傷)

基本的に直接的な攻撃はしないが、驚かせて転落させる事例がある。

精神的影響

高(精神崩壊・死)

長時間読心されることで、恐怖と混乱により正しい判断ができなくなり、遭難や錯乱を引き起こす。

遭遇確率

★★☆☆☆

伝承・歴史

『甲陽軍鑑』や地方民話に記録が見られる。

山梨県や長野県の山中で、旅人の心を読む猿のような化け物として伝承され、心を読まれたら歌を歌って意識を集中させると逃れられるという。

現代文化での登場

ゲームや漫画で「人の心を読む魔物」として登場する例があり、RPGやホラー作品で知能戦の相手として描かれることもある。

遭遇したらどうすればいい?

  1. 歌を歌う — 歌詞やリズムに集中することで読心を妨げる。
    → 伝承上、最も有効とされる対策。

  2. 意識を空にする — 考えない状態を作る。
    → 禅や瞑想の要領で心を空白にする。

  3. 山を離れる — 遭遇直後に引き返す。
    → 深追いするほど精神疲労が増すため。