
妖怪名
陰摩羅鬼(おんもらき)
主な特徴
陰摩羅鬼は、死体から生じる怨念や未練が化けて現れた妖怪。
外見は黒い鳥のような姿で、人間の顔を持ち、目は異様に光っており、声は人間の叫びや呻き声に似ていると言われる。
特に葬送や供養が不十分な死者の周囲に出現しやすい。
出現場所
神社・寺院, 墓地, 家屋
関連都道府県
全国
能力・行動
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死霊化の化身
死者の未練や怨念が形を持った存在で、特定の死体の上に現れることが多い。 -
警告の鳴き声
深夜、寺院や墓地で「ギィイイ…」という人間離れした声を上げ、近づく者に恐怖を与える。 -
霊的感知能力
僧侶や霊能者が隠している「悪行」や「偽善」を見抜き、正体を暴くとされる。 -
供養不十分な霊の集合体
ときに複数の怨霊が融合し、陰摩羅鬼として現れることもある。
危険度ランク
B(警戒すべき)
物理的危害
中(危険)
鋭い嘴で襲いかかることがあり、首筋や目など急所を狙うとされる。また、近づくと強烈な腐敗臭と霊気で意識を失う者も。
精神的影響
中(恐怖・呪い)
深夜に目撃した者は、数日間にわたり悪夢や幻聴に悩まされ、重症の場合は精神錯乱や失語症になるとも伝えられる。
遭遇確率
★★☆☆☆
夜間の墓地や古寺、葬儀の後など、特定の条件下でのみ遭遇する。
伝承・歴史
陰摩羅鬼の名は、仏教経典に登場する「陰摩羅(オンマラ)」という死体の悪霊に由来する。
中世以降、日本独自の解釈として「供養されない霊が鳥と化す」という伝承が加わり、現在の姿となった。
江戸時代の怪談集『耳袋』などにも類似の妖怪が記録されている。
現代文化での登場
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『ぬ~べ~』や『妖怪ウォッチ』などでモチーフ的に登場
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ホラーゲーム『九怨』では「鳥の顔をした怨霊」として登場
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「百鬼夜行」関連のアニメやカードゲームでも度々登場している
遭遇したらどうすればいい?
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読経やお経を唱える
仏教系の妖怪に対しては、真言や念仏が有効とされる。 -
死者の供養を行う
出現場所に心当たりがある場合、正しい供養をすることで成仏させられる。 -
決して目を合わせない
目を合わせることで霊的干渉を受ける危険があると伝えられている。 -
早急にその場を離れる
臭気や声に長時間さらされると霊障が強まるため。