
分類: 付喪神
妖怪名
一反木綿(いったんもめん)
主な特徴
一反木綿は、長さ約10メートルほどの白い布のような姿をした妖怪で、夜空を自由に飛び回る。
風に乗るように滑るような動きを見せるが、意思を持っており、人間に絡みついたり驚かせたりすることがある。
その姿から単なる付喪神と思われがちだが、実は妖怪としての強力な力を秘めているとされる。
特に古い伝承では、ただの布ではなく、美しい青年や高貴な人物の姿に変化し、人間を惑わす存在として語られることもある。
出現場所
村・町, 森・竹林
関連都道府県
鹿児島県
能力・行動
- 変化の術
美しい女性や高貴な人物に変身する能力を持つ - 幻術・催眠
人間の意識を操り、幻を見せる - 風の舞
強風を操り、敵の視界を奪う - 長寿と知恵
長い年月を生きることで、圧倒的な知識と策略を持つ
危険度ランク
B(警戒すべき)
物理的危害
中(危険)
人に絡みつき、窒息させる可能性がある。
精神的影響
低(気味が悪い)
夜の空に布が浮遊している光景は不気味であり、不安を引き起こす。
遭遇確率
★★★☆☆
鹿児島県を中心に伝承があり、夜道を歩いていると突然飛んでくることがあると言われる。
伝承・歴史
鹿児島県を中心に伝えられる妖怪で、昔から夜道を歩く人々を襲うとされている。
多くの話では、突然空から飛来し、顔に巻きついて窒息させるという恐ろしい側面を持つが、一方で人を驚かせて遊んでいるだけで害はないとする説もある。
また、ある伝承では、一反木綿は古くからの霊的な存在であり、時には人間の姿をとることができると言われている。
特に知恵のある者や霊感の強い者の前には、美しい青年や高貴な姿で現れ、試練を与えたり導きを示したりするとされる。
そのため、ただの付喪神としてではなく、より神秘的な存在として信じられることもあった。
現代文化での登場
- アニメ・漫画
『ゲゲゲの鬼太郎』『ぬらりひょんの孫』『妖怪ウォッチ』などで一反木綿をモチーフにしたキャラが登場。 - ゲーム
『妖怪ウォッチ』『大神』『陰陽師』などで一反木綿をベースにしたキャラクターが登場。 - 映画・小説
伝奇小説やホラー作品において、一反木綿は恐怖の象徴として描かれることが多い。特に『妖怪大戦争』『妖怪ハンター』などに登場。
遭遇したらどうすればいい?
- 物理的な対処
一反木綿が飛びかかってきたら、手で振り払うと逃げることがある。
刀や鋭利なもので斬ると、普通の布のように裂けるが、再生する可能性もあるため注意が必要。 - 精神的な対処
もし人間の姿で現れた場合、冷静に話を聞くことで、知恵や助言を得られることがある。 - その他の対策
大きな声を出して驚かせると退散することが多い。
強い風の吹く場所では姿をうまく保てず、逃げ去ることがある。