
分類: 水の妖怪
妖怪名
磯撫(いそなで)
主な特徴
荒海に潜む巨大な怪物。
姿はほとんど海面から現れず、長大な尾と鋭い鉤爪だけが目撃される。
海水をかき混ぜるように泳ぎ、船や漁師を海中へ引きずり込む。
出現場所
海
関連都道府県
三重県, 和歌山県, 高知県
能力・行動
-
鉤爪での捕獲 — 長い尾の先に付いた鉤爪で獲物を海へ引き込む。
→ 波間から突如現れ、瞬時に人や獲物を絡め取る。 -
海流操作 — 尾の一振りで渦や大波を発生させる。
→ 小舟程度なら容易に転覆させる力を持つ。 -
潜伏能力 — 巨体にも関わらず海中でほとんど音を立てない。
→ 漁師は気づいた時にはもう遅いと恐れる。
危険度ランク
A(非常に危険)
物理的危害
高(致命的)
船の転覆や人間の海中への引き込みによる死亡事故を引き起こす。
精神的影響
中(恐怖・呪い)
出現が噂されると漁師たちは出漁を取りやめるほどの恐怖を抱く。
遭遇確率
★☆☆☆☆
伝承・歴史
和歌山県や紀伊半島沿岸の漁村で語られる海妖怪。
海が荒れる前兆として目撃されるとされ、嵐や不漁の原因ともされた。
目撃例は古く、江戸時代の記録にも登場する。
現代文化での登場
知名度は低く、アニメ・漫画・ゲームでは稀に海の怪物として登場する程度。
近年は怪獣映画や海洋ホラーにアレンジされる例もある。
遭遇したらどうすればいい?
-
港から出ない — 出現が噂されたら出漁を中止する。
→ 漁師の間で守られてきた鉄則。 -
海面を見続けない — 尾の影を長く見ていると狙われるとされる。
→ 目撃談から生まれた忌避行動。 -
供物を海に流す — 酒や魚を捧げて災いを避ける。
→ 漁村で行われる伝統的な海神信仰の一環。