
分類: 霊的妖怪
妖怪名
煙々羅(えんえんら)
主な特徴
煙の中から現れる黒く優雅な姿をした妖怪。
炎や煙に溶けるように現れ、見る者に実体を悟らせないまま消えていく。
姿は人型をしているが、輪郭は常に揺らぎ、煙のように不定形。
出現場所
神社・寺院, 村・町, 家屋, 森・竹林
関連都道府県
全国
能力・行動
- 煙と一体化する能力
火事や焚火の煙に紛れて姿を現し、瞬時に姿を消すことができる。 - 精神への干渉
見た者に幻覚や夢を見せ、現実感を失わせることがある。 - 人間を選別する知性
「心が清らかな者」にしか姿を見せないとされる。 - 姿を霧のように変化させる
攻撃をすり抜け、壁の隙間から入り込む。
危険度ランク
B(警戒すべき)
物理的危害
低(軽傷)
直接攻撃することは少ないが、煙に巻かれることで呼吸困難や火傷の危険がある。
精神的影響
中(恐怖・呪い)
幻覚によって現実と幻想の境界が曖昧になり、方向感覚や記憶を一時的に失うことがある。
遭遇確率
★★☆☆☆
煙が立ち上る場所、特に古びた屋敷や祭りの夜、焚火の後などに現れるとされる。
伝承・歴史
江戸時代の『画図百鬼夜行』や『百怪図巻』にも登場し、煙や霧に宿る妖怪として記録がある。
仏教的な解釈では「無常」を象徴する存在ともされる。
現代文化での登場
- ゲーム『仁王2』にボスとして登場
- 『妖怪ウォッチ』シリーズでも擬人化・コミカルに登場
- 『百鬼夜行絵巻』系アプリなどでは、煙を纏った美形キャラとしてデザインされることが多い
遭遇したらどうすればいい?
- 煙を避ける
煙が立ち上る場所には不用意に近づかない。特に夜間の焚火は注意。 - 線香や火打石を使う
古くから火の気をもって煙の妖怪を鎮める風習があり、火打石は魔除けとして有効。 - 鏡で反射させる
幻覚に囚われた場合、鏡を通して見ることで精神を保てるとされる。