妖怪名
天目一箇神(あめのまひとつのかみ)
主な特徴
一つ目を持ち、全身を煤(すす)と鉄粉で覆われた屈強な鍛冶の神。
火の粉が舞う鍛冶場に立ち、巨大な金槌を振るう姿は威厳と神秘に満ちている。
肌は焼けた鉄のように赤黒く、片目は光る鉱石のように鋭く輝く。
出現場所
山, 神社・寺院, 村・町
関連都道府県
全国, 兵庫県
能力・行動
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鉄を自在に操る
金属を意のままに変形・精錬できる。武具や道具の製作にも長ける。 -
鍛冶の神気
鍛冶場に神気を宿らせ、火の霊や武具の魂を呼び起こす力がある。 -
一目で真実を見抜く「真火眼」
一つの目で人の嘘や真意、物の本質を見抜く力を持つ。 -
神霊融合の象徴
人と神、農耕民と鍛冶集団をつなぐ存在とされる。
危険度ランク
B(警戒すべき)
物理的危害
低(軽傷)
火の粉や飛び散る鉄片によるやけどや切傷の恐れがある。怒らせた場合、鍛冶槌で打たれることも。
精神的影響
中(恐怖・呪い)
その一つ目に見つめられると、心に隠していた罪や嘘を暴かれるような精神的圧迫を感じる。神域に不敬を働く者は、悪夢を見るとも。
遭遇確率
★★☆☆☆
主に神社や古い鍛冶場跡地で目撃されるが、極めて稀。霊感の強い者や職人に憑くことがあるとも。
伝承・歴史
『古事記』においては天岩戸の神話において鍛冶の神とされ、天津麻羅と同一視される。
『播磨国風土記』では「天目一命」として登場し、女神・道主日女命との間に子をなした神話が語られる。
これは製鉄技術者と農耕民の文化的融合を象徴する物語とされる。
神社では製鉄・鍛冶の守護神として祀られており、職人たちの信仰を集めてきた。
現代文化での登場
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一部のRPGや神話モチーフのゲームで「鍛冶神」や「片目の神」として登場。
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アニメ『鬼灯の冷徹』などで名前のみ登場した例もある。
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モンスター系カードゲームなどで、鉄を操る一眼の神や妖怪として描写されることも。
遭遇したらどうすればいい?
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火を使う儀式や道具を大切に扱う
鍛冶の神に不敬を働くと祟りを招くとされる。 -
神社や鍛冶場で手を合わせる
敬意を表することで、天目一箇神は守護の神として味方してくれる。 -
嘘をつかず誠実に振る舞う
「真火眼」によって嘘が暴かれるため、正直であることが最善の防御。 -
金属製の御守りを持つ
神の加護を得られるとされ、特に刀の鍔や釘などが良いとされる。