見越し入道(みこしにゅうどう)

見越し入道(みこしにゅうどう)擬人化イラスト

妖怪名

見越し入道(みこしにゅうどう)

主な特徴

大きな坊主頭に僧衣をまとい、見上げると無限に背が伸びるという異様な存在。

通常は人通りの少ない夜道に突如現れ、見る者の恐怖心に比例して巨大化すると言われている。

出現場所

墓地, 村・町, 森・竹林

関連都道府県

福島県, 栃木県, 長野県, 京都府, 奈良県

能力・行動

  • 無限の身体伸長
    見上げる者の視線に反応して、背丈がどこまでも伸びていく。見上げ続けると恐怖と呪いで動けなくなる。

  • 幻惑術(視覚的恐怖の誘発)
    視線を合わせた者に錯覚を引き起こし、足がすくみ、逃げられなくなる。

  • 念視能力
    相手の恐怖心を察知して、それに応じて存在感を強める。心の弱い者はより強い幻覚に囚われる。

  • 夜道限定の出現条件
    人が一人で歩いている暗い道、特に竹林や墓地で現れることが多い。

危険度ランク

B(警戒すべき)

物理的危害

中(危険)

高所からの転倒・錯乱による事故を誘発。直接攻撃することは少ないが、恐怖により動けず倒れる例あり。

精神的影響

中(恐怖・呪い)

視線を合わせると極度の恐怖感と身体の硬直をもたらす。数日後に高熱や悪夢に悩まされる者も。

遭遇確率

★★☆☆☆

比較的珍しいが、旧街道や山村に残る夜道などでは目撃報告が存在する。

伝承・歴史

「見越し入道」は江戸時代以前から各地に語られる妖怪で、とくに会津(福島)・信濃(長野)などの山村に伝承が多い。

古文書や随筆にも登場し、「見上げると命を取られる」とされていた。

現代文化での登場

  • アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』にてたびたび登場(巨大化する坊主として)

  • ゲーム『妖怪ウォッチ』に登場(ややコミカルなアレンジ)

  • 漫画『百物語』などの怪談系作品にて高確率で採用される

遭遇したらどうすればいい?

  1. 絶対に見上げない
    見越す(見上げる)ことで力を発揮するため、下を向いて歩くのが最も安全。

  2. 「見越したぞ」と先に言う
    昔からの言い伝えで、妖怪の出現意図を逆手に取る魔除けの言葉。

  3. お経を唱える(または数を数える)
    精神を保ち、幻惑を防ぐ。数を数えることで冷静さを保つという民間の知恵。