
分類: 人型妖怪
妖怪名
高女(たかおんな)
主な特徴
高女は、普段は美しい女性の姿で現れるが、夜になるとその身長を異常なほどに伸ばし、人家の二階や屋根の上から中を覗き込むという妖怪。
顔には深いしわが刻まれ、目は異様に大きく、笑っているような不気味な表情をしている。
出現場所
村・町, 家屋
関連都道府県
東京都, 京都府, 大阪府, 福岡県
能力・行動
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身長を自在に伸ばす
人間の家の二階や屋根越しでも覗けるほどに体が高くなる。 -
家屋を覗き見る
室内をじっと観察し、場合によっては人の夢や心に干渉する。 -
昼は人間に化ける
美しい女として町中を歩いていることがあるが、正体を見破られると消える。
危険度ランク
B(警戒すべき)
物理的危害
低(軽傷)
実体は持つが直接襲うことは稀。だが驚いて転倒する、階段から落ちるなどの二次的な事故を引き起こす可能性あり。
精神的影響
中(恐怖・呪い)
家の中を見られている感覚、夢に現れる幻覚、心の不安・猜疑心を煽るなどの精神的干渉が報告されている。
遭遇確率
★★☆☆☆
町家や古い屋敷、旅館などでの目撃例がわずかに伝えられるが、現代では非常に稀。
伝承・歴史
江戸時代の読本や妖怪絵巻にたびたび登場。鳥山石燕の『画図百鬼夜行』にも登場し、艶やかな女性の姿から一変して伸び上がる怪異が描かれている。
夜の町で突然、窓越しに巨大な女の顔が現れたという話が古文書に記されている。
現代文化での登場
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アニメ『地獄先生ぬ〜べ〜』で登場(覗き行為の怪異として)
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映画やホラーゲームで、「伸びる女」「覗く女」としてインスピレーションを与えている
遭遇したらどうすればいい?
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窓や障子を閉め、覗かせないようにする
覗き見が目的のため、視界を遮ると立ち去るとされる。 -
鏡を窓辺に置く
高女は自分の醜い本性を見ることを嫌うとされる。 -
外出時に白砂を撒く
民間信仰では、白砂が妖怪の侵入や成長を抑制するとされる。