
分類: 人型妖怪
妖怪名
雨降小僧(あめふりこぞう)
主な特徴
小さな子どもの姿をしており、笠や蓑(みの)を身につけている。
顔はあまり見えず、全体的に濡れたような姿で、手には和傘や桶を持っていることもある。
出現するとその地に必ず雨が降る。
出現場所
神社・寺院, 村・町, 森・竹林
関連都道府県
全国
能力・行動
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雨を呼ぶ力
雨降小僧が現れると、たとえ快晴でも突然雨が降り出す。農業にとっては恵みの雨とされ、神聖視されることもある。 -
子どもの姿で人を惑わせる
「可愛い子どもが一人で歩いている」と思って声をかけると、瞬間的に姿を消すという怪異現象が伝えられている。 -
天候を操作する眷属的存在
一部の神社では「雨乞いの神の使い」として扱われることもある。
危険度ランク
C(ほぼ無害)
物理的危害
なし
実際に人に危害を加えることはない。
精神的影響
低(気味が悪い)
突然の豪雨や、声をかけると消える不可解な存在として不気味に感じられる。
遭遇確率
★★☆☆☆
雨の前や、雨乞いをした場所で目撃されやすいとされる。
伝承・歴史
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江戸時代の絵巻や随筆、口承に登場。
特に「百鬼夜行絵巻」に描かれた傘をかぶった小さな子どもの姿が有名。 -
「雨乞いをすると小僧が現れる」「子どもが遊んでいると急に雨と共に現れる」などの話が複数地域に残っている。
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しばしば狐の子や天狗の使いと結びつけられることもある。
現代文化での登場
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『妖怪ウォッチ』などの作品に「雨ふらし」などの類似妖怪として登場。
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一部創作系ゲームや妖怪図鑑で「雨と感情がつながった妖怪」として擬人化されることもある。
遭遇したらどうすればいい?
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笠や蓑を貸さない
民間伝承では、彼に自分の笠を貸すとずっと雨が止まなくなるという話がある。 -
姿が見えても話しかけない
声をかけるとその場から消え、不可解な現象が起きることがあるとされている。 -
天候を受け入れる心構えを持つ
「雨降小僧は自然の循環の使い」と考え、むやみに怖がらないことが吉とされる。