酒呑童子(しゅてんどうじ)

酒呑童子(しゅてんどうじ)擬人化イラスト

妖怪名

酒呑童子(しゅてんどうじ)

主な特徴

巨体に赤い肌、角を持ち、常に酒を手にしている伝説の鬼。

妖力・武力ともに圧倒的な存在で、「鬼の王」とも称される。

美男美女をさらって宴を開き、人肉を喰らうという恐ろしい伝承が残る。

出現場所

山, 村・町

関連都道府県

福井県, 京都府, 兵庫県

能力・行動

  • 怪力無双の鬼王
    人間数百人分の力を持ち、山を揺らすほどの戦闘力を誇ったと言われています。

  • 妖術と変化の術を操る
    自らの姿を人間に変えたり、幻を見せたりする妖術にも長けており、単なる暴力鬼ではない知略型。

  • 酒に絶対的な耐性を持つ
    日夜酒を飲み続けても酔わず、体力や妖力がむしろ増すとされる。ただし「神聖な酒」には弱点あり。

  • 鬼の軍団を率いていた
    茨木童子を筆頭とする鬼たちの主として、大江山に拠点を築いていた

危険度ランク

S(最強)

物理的危害

高(致命的)

一振りで兵をなぎ倒す破壊力。火炎や雷を呼ぶともされる。

精神的影響

中(恐怖・呪い)

童子の声を聞いた者が発狂したという伝承もあり、恐怖と呪いの象徴。

遭遇確率

★☆☆☆☆

伝承・歴史

酒呑童子は、大江山に住まう最強の鬼として語られ、源頼光とその四天王により討たれた物語は『御伽草子』『今昔物語』などに記録。

その首は京都の首塚大明神に祀られており、今も「祟り封じ」の対象。

地方や文献によっては、元は京の都に住む美貌の青年だったとする伝承も存在する。

現代文化での登場

  • アニメ『ぬらりひょんの孫』『Fate/Grand Order』など多数。酒を愛する美形の鬼として描かれることも多い。

遭遇したらどうすればいい?

  1. 神聖な酒を使う
     平安時代、源頼光らが「毒酒(神酒)」を用いて酒呑童子を酔わせ、討伐に成功したことから、神聖な酒(祝詞やお札を入れた酒)が有効とされる。

  2. 正面から戦わないこと
     真っ向勝負では勝ち目なし。油断させてから討つしかないと古来から伝わっている。

  3. 山中の祭祀を避ける
     祭や供養の際に酒を供えると、童子の霊気を呼ぶとされるため、地域によっては禁忌とされている。

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