
妖怪名
天邪鬼(あまのじゃく)
主な特徴
他人に反発する性質を持ち、「否定することそのものが存在意義」のような妖怪。
姿は小柄な鬼、あるいは子供に似た異形で、心に付け入り人を混乱させる。
現代の「天邪鬼(あまのじゃく)」と呼ばれる“ひねくれ者”や“わざと逆のことを言う人”という表現は、元々この妖怪から来ている。
出現場所
神社・寺院, 村・町, 家屋
関連都道府県
全国
能力・行動
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人の心を読んで逆を突く
相手の望みとは反対のことを口にし、意地悪を仕掛けてくる。 -
言葉巧みに人を誘導する
「やってはいけない」「見るな」などと逆をつくことで、相手の意識を操作する。 -
相手の本心を暴き出す
逆を突く中で、相手が何を本当に求めているのかを見透かすともされる。 -
鬼や精霊のような姿で描かれる
角のある小鬼、異様な顔つきの子供などさまざまな形態がある。
危険度ランク
C(ほぼ無害)
物理的危害
なし
実害はないが、トラブルや人間関係の混乱を招くことがある。
精神的影響
中(恐怖・呪い)
不安定な心や怒りを煽ることで人間関係を壊すことがある。
遭遇確率
★★★☆☆
日常的な人間関係の中に潜んでいる存在とされ、特に人の心が揺れているときに現れる。
伝承・歴史
『日本霊異記』『御伽草子』などに登場し、欲張りな女性に取り憑いたり、仏像をからかう存在として描かれる。
「鬼童丸」「一寸法師に敗れる妖怪」など、さまざまな文脈で登場。心理的な象徴としての妖怪的存在とも言える。
現代文化での登場
- アニメ・漫画
『妖怪ウォッチ』『ぬ〜べ〜』などで広く登場 - ゲームや創作
ツンデレ・ひねくれ系キャラとして擬人化されがち - 現代心理学的にも「逆張り的思考」の象徴として用いられることがある
遭遇したらどうすればいい?
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あえて逆を行くことで退散させる
自分もわざと逆の言動をとることで、天邪鬼を混乱させられるという。 -
無視する・反応しない
反応すればするほど付け上がるため、無視が最も有効。 -
鏡や反射するものを見せる
自身の矛盾した姿を見ることで力が弱まるとされる。