
妖怪名
古籠火(ころうび)
主な特徴
古籠火は、長年使われた「籠(かご)」が妖怪化した付喪神で、ある日突然、炎をまとった姿で現れるとされる。
竹や木で編まれた古い籠が長い年月を経て魂を宿し、自ら燃え上がるような不思議な炎を放つ。
通常は空中をふわふわと漂う火の玉のような姿をしており、時折、人を驚かせるように宙を舞ったり、急に消えたりする。ただし、害を及ぼすことはなく、むしろいたずら好きな性格を持つ。
出現場所
山, 神社, 村・町, 森・竹林
関連都道府県
京都府, 奈良県, 島根県, 岡山県
能力・行動
- 燃え続ける不思議な炎
竹や木の籠が火をまとったように見えるが、燃え尽きることはない。 - 宙を浮かぶ
ふわふわと空中を漂いながら移動する。 - 人を驚かせる
いきなり現れては消え、人々を驚かせることを楽しむ。 - 火の特性を持つが燃え移らない
家や木に触れても火事を起こすことはない。 - 付喪神としての存在
長年使われた道具が妖怪化したものなので、供養されると消えることがある。
危険度ランク
C(ほぼ無害)
物理的危害
なし
直接的な害はないが、驚かされることはある。
精神的影響
低(気味が悪い)
ふとした瞬間に現れるため、驚きや不気味さを感じる。
遭遇確率
★★★☆☆
村や神社の近くで時々目撃される。
伝承・歴史
古籠火の伝説は京都や奈良の山間部の村に多く伝わる。
古くなった竹籠が供養されずに放置されると、ある夜、突然炎をまとって浮遊し、村の中をふわふわと漂うという話がある。
また、岡山県や島根県では、使い古された籠を無造作に捨てると、その夜に「火のついた籠」が現れ、家の周りを飛び回ると言われている。
供養を怠ったために、道具の霊が怒り、妖怪化したと考えられている。
現代文化での登場
- 『妖怪ウォッチ』シリーズ
火をまとった籠の妖怪として登場。 - 『ゲゲゲの鬼太郎』シリーズ
付喪神として、似た妖怪が登場することがある。 - 日本の民俗学・怪談
火の妖怪として鬼火や灯篭火とともに紹介されることがある。
遭遇したらどうすればいい?
- 驚いても慌てずに見送る
古籠火は危害を加えないので、慌てずその場を離れる。 - 不用意に触らない
火のように見えるが、本当に熱を持つかどうかは不明。 - 古い籠は供養する
長年使った道具は捨てずに供養すると、妖怪化を防げる。