妖怪名
三吉鬼(さんきちおに)
主な特徴
体躯は非常に大柄であり、赤肌や青肌、鋭い角、剥き出しの牙など、典型的な「恐ろしい鬼」の外見を有する。
しかし、その眼光にはどこか人間味があり、酒を前にすると表情が和らぐという特徴を持つ。
出現場所
山, 村・町
関連都道府県
秋田県
能力・行動
-
怪力無双
人間では到底動かせない巨岩を動かし、一日で広大な田畑を耕すほどの圧倒的な肉体能力を持つ。 -
神速の労働能力
大量の酒と引き換えに、通常の人間が数ヶ月かける土木作業や農作業を、わずか一晩で終わらせる。 -
厳格な契約遵守
酒という対価を受け取った以上、依頼された仕事は完璧に遂行する高い義理堅さを持つ。
危険度ランク
C(ほぼ無害)
物理的危害
低(軽傷)
基本的には人間に協力的であり、理由なく襲ってくることはない。ただし、約束を破って酒を与えなかった場合や、侮辱した場合は、その怪力をもって家屋を破壊するなどの実力行使に出る。
精神的影響
低(気味が悪い)
その恐ろしい外見ゆえに初対面の人間を恐怖させるが、性質が温厚(酒が絡む場合)であると理解されれば、恐怖心はすぐに払拭される。
遭遇確率
★★☆☆☆
伝承・歴史
秋田県の太平山三吉神社の祭神である「三吉霊神(みよしのおおかみ)」の化身、あるいはその眷属としての側面を持つ。
伝承では、大工や百姓が「酒を奢るから手伝ってくれ」と頼むと、夜の間に凄まじい勢いで作業を終わらせ、翌朝には空になった酒樽だけが残されていたという。
力が強く、曲がったことを嫌う「力王」として、地域住民から深く親しまれ、信仰されてきた歴史がある。
現代文化での登場
各種妖怪図鑑や秋田県のローカル伝承を紹介する媒体で「怠け者を助けてくれる、あるいは酒好きな愛嬌のある鬼」として描かれることが多い。
また、地域の実利的な守護神(プロモーションキャラクターなど)のモチーフとしても活用されている。
遭遇したらどうすればいい?
-
最高級の酒を振る舞う
三吉鬼を味方につけ、危害を避けるための唯一にして最大の手段である。 -
約束を絶対に違えない
作業の依頼時、あるいは酒を出す約束をした際は、量や質を誤魔化さずに提供しなければならない。不誠実な対応は鬼の逆鱗に触れる。