以津真天(いつまで)

以津真天(いつまで)擬人化イラスト

妖怪名

以津真天(いつまで)

主な特徴

人間の顔を持ち、鋭い牙の並ぶくちばし、蛇のような体、そして広げると約4.8メートル(一丈六尺)にも及ぶ巨大な翼を備えた異形の怪鳥。

太平記の記述によれば、疫病による死者が溢れた際、放置された遺体への怨念や未練がこの鳥に変じたとされる。

その鳴き声は「いつまで(死体を放置しておくのか)」という死者たちの抗議の象徴である。

出現場所

墓地, 村・町

関連都道府県

京都府

能力・行動

  • 怪音による精神攻撃
    夜な夜な「いつまで、いつまで」と不気味な声で鳴き、聞く者に強い恐怖と不安を植え付ける。

  • 巨大な翼と飛行能力
    巨大な翼を広げて自在に空を舞い、人々の手の届かない高所から威圧する。

  • 火炎の吐息
    文献によっては火を吐く描写もあり、視覚的・物理的な恐怖の対象とされる。

危険度ランク

B(警戒すべき)

物理的危害

中(危険)

巨大な鉤爪と牙を持ち、物理的な殺傷能力は高いが、主な行動は空中からの威嚇と鳴き声による攪乱である。

精神的影響

高(精神崩壊・死)

姿の見えない暗闇から執拗に問いかけるような鳴き声は、精神を著しく消耗させる。

遭遇確率

★★☆☆☆

伝承・歴史

南北朝時代の軍記物語『太平記』第12巻に登場。

1334年、疫病が蔓延した京の都に現れ、毎夜「いつまで」と鳴いて人々を震え上がらせた。

最終的に、弓の名手である隠岐次郎左衛門広有(おきのじろうざえもんひろあり)により射落とされた。

現代文化での登場

漫画『ぬらりひょんの孫』や、ゲーム『女神転生』シリーズ、『仁王2』などの和風ファンタジー作品に敵キャラクターや召喚対象としてしばしば登場する。

遭遇したらどうすればいい?

  1. 強弓による狙撃
    弓の名手による攻撃が唯一の確実な退治法とされる(広有の伝説に準拠)。

  2. 遺体の埋葬と供養
    鳴き声の根源である放置された死体を適切に弔うことで、怨念を鎮めることが本質的な解決に繋がる。