
妖怪名
般若(はんにゃ)
主な特徴
般若は、嫉妬と怨念により鬼と化した女性の姿を持つ妖怪で、その顔は角が生え、目は釣り上がり、口元には鋭い牙が浮かぶ。
能面の「般若」としても知られ、苦しみと怒りが同居した表情が特徴的。
出現場所
神社・寺院, 墓地, 家屋
関連都道府県
全国
能力・行動
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怨霊化の変貌
強い嫉妬や恨みを持った女性が死後、あるいは生きながらにして変化する。 -
幻惑の術
美しい姿に変わり、対象を惑わすことがある。相手の欲や恐怖を増幅させる能力。 -
念による呪詛
恨みの対象に呪いをかけ、病気や不幸を引き起こす。直接の接触なしに影響を及ぼす。 -
炎と共に現れる
嫉妬の象徴として、出現時に業火や青白い炎を伴うことが多い。
危険度ランク
A(非常に危険)
物理的危害
中(危険)
鋭い爪や牙での攻撃、または火の呪いによる焼き尽くしが伝承される。
精神的影響
高(精神崩壊・死)
嫉妬・恐怖・自己嫌悪を無理やり想起させ、精神を侵す。最悪の場合、狂気や自殺に至るとされる。
遭遇確率
★★☆☆☆
深夜の寺社や、女性の強い怨念が残る場所での遭遇例が伝えられる。
伝承・歴史
「般若」の由来は、能面「般若」から来ているとされる。
室町時代以降の能楽に登場する役で、嫉妬に狂った女性が鬼と化した姿を象徴する。
特に『道成寺』『葵上』などの能で有名。
実際に「般若」面は、悲しみと怒りを同時に表現するため、正面からは恐ろしく、斜めからは悲しげに見えるとされる。
現代文化での登場
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漫画『地獄先生ぬ〜べ〜』や『犬夜叉』などで登場。
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映画やホラーゲームなどで「般若面」として頻繁に登場。
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刺青やタトゥーデザインとしても人気が高い。
遭遇したらどうすればいい?
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鏡を見せる
自身の変わり果てた姿に驚き、怨念が薄れると伝えられる。 -
経文を唱える
般若心経や仏教の教えに基づいた読経により、浄化や退散の効果があるとされる。 -
生前の恨みを解く行動を取る
怨念の原因が明確な場合、それを解決することで成仏することもある。