妖怪名
妖狐(ようこ)
主な特徴
人間に化ける能力を持つ、美しく神秘的な狐の姿。
九尾になるまで成長した妖狐は、神格にも近い力を持つとされる。
性別を問わず、人間の美しい姿に化け、誘惑・欺瞞・守護を行う。
日本では「玉藻前(たまものまえ)」や「九尾の狐(きゅうびのきつね)」としばしば同一視されることもあります。
出現場所
村・町, 家屋, 森・竹林
関連都道府県
全国
能力・行動
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変化の術
人間や物に自在に化ける能力。特に美しい女性や青年に変化し、人間社会に紛れる。 -
幻術
見る者に幻想を見せ、現実と虚構を混同させる。 -
妖気操作
周囲の空気を変えたり、寒気・熱気・精神的な圧力を与えることができる。 -
呪術・未来予知
長く生きた妖狐は、神託のように未来を語ることもある。 -
尾による力の増幅
尾の本数(最大9本)によって力が増大する。九尾の状態は神級の存在とされる。
危険度ランク
A(非常に危険)
物理的危害
中(危険)
誘惑された人間を事故に遭わせたり、病にさせたりする。狐火による火傷や、幻術により断崖から落ちるなどの被害報告もある。
精神的影響
高(精神崩壊・死)
幻術や変化によって愛情や信頼を欺かれた人間は、正気を失うことがある。また、「狐憑き」と呼ばれる精神支配を受ける例も。
遭遇確率
★★★☆☆
人里離れた神社や森、または稲荷神の祭られた場所での目撃例が多い。霧の夜や満月の晩など、妖気が高まると出現率が上がるとされる。
伝承・歴史
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日本最古の狐の妖怪は、『日本書紀』や『今昔物語集』にも登場する。
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平安時代以降、狐は稲荷神の使いとして神聖視される一方、「化け狐」として恐れられもした。
現代文化での登場
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漫画『うしおととら』:化け狐や妖狐の設定が頻繁に登場。
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ゲーム『陰陽師』や『Fate/Grand Order』など、多数の妖狐キャラクターが存在。
遭遇したらどうすればいい?
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狐火に近づかない
妖狐は狐火で人間を誘い込む。幻想と現実の境が曖昧になるため、無視して立ち去るのが最善。 -
鏡で確認する
妖狐は自分の正体を映したくないとされ、鏡を見るのを嫌う。正体を暴く手段にもなる。 -
稲荷神社の鳥居を通る
妖狐が人に害をなす時、稲荷神の加護を嫌う傾向がある。鳥居を通って守護を得るという伝承がある。 -
油揚げや卵を供える
妖狐が機嫌を直し、人間に福をもたらすことがある。