経凛々(きょうりんりん)

経凛々(きょうりんりん)擬人化イラスト

妖怪名

経凛々(きょうりんりん)

主な特徴

経凛々とは、長い年月を経た「仏典・経巻」が魂を宿し、人の姿を得た付喪神(つくもがみ)である。

通常は巻物の形をしているが、人型に化けるときは美しく中性的な青年の姿を取るとされ、物静かで理知的な雰囲気を放つ。

出現場所

神社・寺院

関連都道府県

全国, 京都府, 奈良県

能力・行動

  • 知識の化身
    数百年の経典に刻まれた教えや呪を理解し、人間に読み解かせることもある。

  • 言葉による幻術
    書の言葉を現実に顕現させる力を持つ。読んだ者に幻を見せたり、迷わせたりする。

  • 霊力封印の術
    結界・封印に特化した術を使う。邪霊を鎮めたり、記憶を封じたりする力がある。

  • 感情の希薄さ
    感情表現が少なく、冷静沈着。だが、静かな優しさを持つとも言われる。

  • 本体に触れられると消える
    正体である巻物を燃やされると、存在そのものが失われてしまう。

危険度ランク

B(警戒すべき)

物理的危害

低(軽傷)

直接的な攻撃性は低いが、幻術によって事故や錯乱を引き起こす可能性がある。

精神的影響

中(恐怖・呪い)

知らず知らずのうちに経文の幻に取り込まれ、夢と現実の境が曖昧になるという例も。

遭遇確率

★★☆☆☆

古寺、放置された仏教書庫、長年開かれていない蔵の奥などに出現する。読経の声に引き寄せられることもある。

伝承・歴史

『今昔物語集』や江戸期の奇談本に登場。

元は僧侶が長年書き写した経巻が、恨みや願いを持って付喪神と化したもの。

古い経文には、写した人の魂が一部宿るとも言われ、それが経凛々の霊性とされる。

現代文化での登場

  • 『妖怪ウォッチ』:コミカルなデザインで登場(元ネタとして)

  • アニメ・ゲームでは、知的で冷静な「書を操る美形キャラ」の元型として使われる

  • 『モノノ怪』『うしおととら』などの霊的・知識系キャラの要素に影響を与えている

遭遇したらどうすればいい?

  1. 無断で書を読まない
    経凛々は不敬に敏感。礼儀を欠く者には幻術で警告を与える。

  2. 仏教的な礼法を守る
    合掌、読経などの敬意ある行為には反応が穏やかになる。

  3. 火気を持ち込まない
    本体である巻物が炎に触れると激しく動揺し、暴走する可能性がある。

  4. 目を合わせすぎない
    じっと見つめ返すことで精神に直接干渉されることがある。